子供のめまいで心配?原因と対処法を徹底解説

効果・効能

お子様が「めまい」を訴えたとき、保護者の方は大変心配されることと思います。子供のめまいは、大人とは異なる原因で起こることもあり、注意が必要です。この記事では、子供のめまいの原因、症状、対処法、そして病院を受診する際のポイントなどを解説します。

子供のめまいの2つのタイプ

子供のめまいは大きく分けて「回転性めまい」と「浮動性めまい」の2種類があります。どちらのタイプのめまいかによって、原因や対処法が異なる場合がありますので、お子様の症状をよく観察することが大切です。

ぐるぐる回る回転性めまい

周りの景色や自分がグルグル回るように感じるのが回転性めまいです。まるで遊園地のアトラクションに乗っているような感覚に近いかもしれません。目を回したり、体を回転させたりした後の感覚に似ているとも言えます。このタイプのめまいは、平衡感覚を司る内耳や脳の異常が原因で起こることが多いです。

ふわふわ不安定な浮動性めまい

フワフワする、グラグラする、足元が不安定に感じるのが浮動性めまいです。雲の上を歩いているような、または船に乗っているような感覚と表現されることもあります。地に足がついていないような、宙に浮いているような感覚に近いかもしれません。このタイプのめまいは、脳の血流の変化や、自律神経の乱れなどが原因で起こることがあります。

子供のめまい、一体何が原因?主な5つのケースを解説

子供のめまいの原因は多岐に渡りますが、主な原因として以下のようなものが挙げられます。お子様のめまいの原因を特定するためには、症状の詳細な観察と医師の診察が重要です。

成長期に多い起立性調節障害

立ち上がった時に血圧が急激に下がることで、めまいや立ちくらみ、ひどい時には失神などを引き起こすのが起立性調節障害です。朝礼などで長時間立っている際に起こりやすいのが特徴です。特に成長期のお子様に多く見られ、自律神経のバランスの乱れが関与していると考えられています。

繰り返す幼児の良性発作性めまい

幼児期に多く見られるめまいで、数分から数時間続く回転性のめまいを繰り返します。突然の発症と自然な回復が特徴です。原因ははっきりとは分かっていませんが、成長とともに自然に治ることが多いです。繰り返すめまいに保護者の方は心配されるかもしれませんが、経過観察が基本となります。

見逃せない片頭痛関連めまい

片頭痛に伴ってめまいが起こることがあります。頭痛の前後や同時にめまいを感じるもので、頭痛がない場合でもめまいだけを感じることもあります。めまいと同時に吐き気や嘔吐を伴う場合もあります。片頭痛の治療がめまいの改善につながることがあります。

耳の病気が原因?要注意な内耳の異常

内耳の炎症や外傷などが原因でめまいが起こることもあります。中耳炎などの耳の病気がきっかけになる場合もあります。内耳は平衡感覚を司る重要な器官であるため、異常があると様々な症状が現れます。

脱水や貧血も?その他のめまい要因

脱水、貧血、薬の副作用などもめまいの原因となることがあります。熱中症や体調不良時にもめまいを感じることがあります。また、服用している薬がある場合は、医師や薬剤師に相談することも大切です。

言葉で伝えられない…乳幼児のめまいサイン

年齢によって症状の表現が異なる場合があります。例えば、まだ言葉をうまく話せない乳幼児の場合、めまいを言葉で伝えることができないため、ぐずったり、落ち着きがなくなったり、吐いたりすることがあります。いつもと違う様子が見られたら、注意深く観察することが大切です。一方、ある程度言葉でコミュニケーションが取れる学童期になると、「目が回る」「フラフラする」などと、めまいの状態を言葉で伝えられるようになります。お子様の言葉に耳を傾け、どのような状態なのかを詳しく聞いてあげることが大切です。

家庭でできる対処法

お子様がめまいを訴えた際は、まず落ち着いてお子様の様子を観察し、楽な姿勢で横になり、安静に過ごせるようにサポートしましょう。周りの大人が慌ててしまうと、お子様も不安になってしまうため、落ち着いて対応することが大切です。

まずは安静に!楽な姿勢で休ませるコツ

体を締め付けるような服装をしている場合は、ボタンを外したり、ベルトを緩めたりするなど、楽になるように調整してあげましょう。締め付けがないだけでも、体への負担が軽減され、楽になることがあります。また、暗い部屋で静かに休ませるのも効果的です。光や音の刺激を避けることで、症状の緩和につながります。

脱水に注意!効果的な水分補給の方法

脱水がめまいの原因となっている場合もあるため、水分をこまめに与えましょう。冷たい水やお茶などを少しずつ飲ませるのが良いでしょう。ただし、吐き気を伴う場合は、無理に飲ませる必要はありません。吐いてしまうことで、さらに体力を消耗してしまう可能性があるため、様子を見ながら水分補給を試みましょう。

吐き気がある時は?無理せず楽な体勢を

横向きに寝かせたり、頭を少し高くするなど、お子様が一番楽な姿勢をとらせることも有効です。クッションや枕などを活用し、無理のない体勢を保てるように工夫しましょう。お子様自身にどの体勢が楽か聞いてみるのも良い方法です。

こんな時はすぐに病院へ!危険なめまいのサイン

次の症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。意識がない、またはもうろうとしている場合、激しい頭痛や嘔吐を伴う場合、手足の麻痺やしびれがある場合、高熱がある場合、そして何度もめまいを繰り返す場合は、早急な対応が必要です。これらの症状は、重大な病気が隠れている可能性も示唆しています。受診する診療科としては、まずは小児科を受診し、必要に応じて耳鼻咽喉科や脳神経外科を紹介してもらうと良いでしょう。

日常生活でできる予防策

めまいを完全に予防することは難しいですが、日々の生活習慣を見直すことで、めまいのリスクを軽減することは可能です。規則正しい生活、質の高い睡眠、栄養バランスの取れた食事、そして適度な運動は、体の機能を正常に保ち、めまいを起こしにくい体を作るのに役立ちます。特に、朝食を抜かさないこと、こまめな水分補給は、起立性調節障害の予防に繋がることが知られています。これらの習慣を意識することで、めまいだけでなく、健康全般の維持・増進にも効果が期待できます。

まとめ

子供のめまいは様々な原因で起こりますが、適切な対処を行うことで症状を和らげることができます。お子様の様子をよく観察し、気になることがあれば、早めに医療機関を受診するようにしましょう。早期の診断と適切な治療が、お子様の健やかな成長につながります。

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